要望書
2015年2月16日
中野区長 田中大輔様
中野区長・区議などの報酬引き上げを中止し、削減に向けた議論を始めてください
陳情者 中野区沼袋3-14-2 ハウスカナール101
杉原浩司
(要望)
①中野区長の報酬は約2,039万円、中野区議会議員の報酬は約985万円に達しており、既に十分に高額です。報酬を引き上げるための条例改正案の提出を中止してください。
②高過ぎる報酬を削減するために、報酬審議会の傍聴を公式に認め、開かれた場で議論を始めてください。
(理由)
中野区長の報酬は約2039万円(月1,238,900円)、中野区議会議員の報酬は年間約985万円(月584,100円×12ヵ月、期末手当2,667,876円、費用弁償平均173,000円)とそれぞれ高額となっています。2013年の国税庁民間給与実態統計調査結果によれば、平均年収は民間企業の正社員男性で526万円、正社員女性で356万円、非正規男性は224万円、非正規女性は143万円となっています。これらに比して、区長や議員の報酬があまりにも高過ぎることは明白です。
ところが、中野区は特別職報酬等審議会による2014年12月15日の答申(注)に基づき、区長や議員などの報酬を引き上げる条例改正案を2月19日から始まる議会に区長提案しようとしています。これはまったく逆行した改悪ではないでしょうか。例えば小金井市議会は、市民感情に配慮して、引き上げの提案自体を行っていません。これが当たり前の姿勢です。答申は、中野区の区長や議員の報酬が23区で下位に位置していることを引き上げの理由にしていますが、それはむしろ望ましいことではないでしょうか。私は、報酬引き上げの条例改正案の提出自体を中止するよう強く求めます。
本来なすべきことは、市民の常識にかなうように区長や議員などの報酬を削減することです。中野区の区長や議員などの報酬を議論する報酬審議会は、区民による傍聴が公式には認められていません。傍聴規程は存在せず、希望があった場合は会長の判断に委ねるとしています。議員の雇い主である区民に開かれていないその姿勢は誤りです。区民による正式な傍聴をただちに認めてください。そして、開かれた場で、区長や議員などの高過ぎる報酬の削減に向けた議論を開始するよう求めます。
中野区議会は既に、政務活動費の1円からの領収書の義務付けが全国で最も遅れるという恥ずべき実態を露わにしています。中野区議会が失われたその信頼を回復するために、そして、区民の常識からかけ離れるのではなく、区民と苦楽を共にする議会となるために、区長として、今こそ当たり前の決断をしてください。